『ハロウィン3』(1982)~理解に苦しむ3作目~

ホラー
映画を見れば誰かと共有して話したくなる。
しかし話す人がいない。
そんな映画愛好家は世界中に山ほどいることだろう。
私もその一人。
そこで私は独自の感想をネタバレ含んでただただ長々と述べる自己満駄話映画コーナーを創設した。
お役に立つ情報は一切なし!
しかし最後まで読めばきっとその映画を見たくなることでしょう。
さぁ集まれ映画好きよ!

今宵の映画は…
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なぜ3作目?

ハロウィン

原題
Halloween III: Season of the Witch
公開
1982年
製作国
アメリカ合衆国
製作
ジョン・カーペンター
デブラ・ヒル
監督
トミー・リー・ウォーレス
『It』(1990)
脚本
トミー・リー・ウォーレス
出演
トム・アトキンス
『リーサル・ウェポン』(1987)
『ニューヨーク1997』(1981)
ステイシー・ネルキン
編集
ミリー・ムーア
『ジョニーは戦場へ行った』(1971)
音楽
ジョン・カーペンター
アラン・ハワース
撮影
ディーン・カンディ
『ジュラシック・パーク』(1993)
『バック・トゥ・ザ・フューチャー』シリーズ(1985,1989,1990)
『遊星からの物体X』(1982)
『ハロウィン2』(1981)
『ロックンロール・ハイスクール』(1979)
『ハロウィン』(1978)
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一言粗筋

世界滅亡を企むお爺ちゃんがハロウィンのマスクにいらんことをする

ほのぼの感想あるいは解説

『13日の金曜日』といえばジェイソン・ボーヒーズ

『エルム街の悪夢』といえばフレディ・クルーガー

そして『ハロウィン』といえばマイケル・マイヤーズ

そんなシリーズ3作目には一切マイケルが出てこない。

フレディの出てこない『エルム街の悪夢』なんて考えられますか?

ジェイソンですら1作目のラストシーンの初登場を境に全シリーズに登場している。

あっ、『新・13日の金曜日』(1985)には出てなかったか…?

果たして何のためにこの3作目は『ハロウィン』を謳われて製作されたのだろうか。

1作目の『ハロウィン』30万ドルの低予算で製作されたが、世界で7,000万ドルを稼ぐ大ヒットとなった。

2作目は前作のラストから話が始まり、主演のジェイミー・リー・カーティスも続投している。

本作は1作目には及ばないがそれなりにヒットした。

この2作のヒットを受けて、3作目はリブートとして製作し、以降それをシリーズ化しようと考えていた。

しかし4作目からマイケル君が帰ってきたことは言うまでもない。

3作目を監督したのはなんとテレビ版『It』(1990)で監督を務めたトミー・リー・ウォーレス

そんな3作目ではマイケル・マイヤーズを主演から引きずり降ろし、新たな悪役を創り上げた。

ハロウィン用のマスクを自社で制作かつ販売するシルヴァー・シャムロック社だ。

そしてこの企業の社長が今回の悪役で、世界の滅亡を企む悪いお爺ちゃん。

さらに社長を手伝う部下が不死身で、やたら力が強い。

たしかこの社長は、ハロウィンの起源であるサウィン祭を行っていた古代ドルイド教が現代に甦ったという設定だった気がする。

正直見ていてもよく言っていることが分からないのだ。

テレビでストーンヘンジの一部が盗まれたというニュースが放送されていた。

これはもちろん奴等の仕業。

謎多きストーンヘンジが古代ドルイド教の礼拝堂だったという説に乗っかった行為。

ドルイド教を崇拝していたのはケルト人

彼らは岩に神聖な力が宿っていると信じていた。

シルヴァー・シャムロック社が作ったマスクにくっつけられている会社ロゴマークには仕掛けがされている。

裏面を見ると何やら怪しげなチップがついている。

おそらくこのチップに盗んだストーンヘンジの石が使われてるのだろう。

それをいじくってしまったおばちゃんが、突然チップから放たれた謎のビームを浴びて、顔が溶けて目が飛び出てぐちゃぐちゃになる。

そして顔から虫が湧き出てくるという謎の気持ちの悪い演出。

この描写は本作で一番の見どころかもしれない。

父親がシャムロック社の犠牲になった娘と、謎の死を遂げた患者が入院していた病院に務める医者が協力して事件を捜査する。

この医者が主人公なのだが人間性に問題あり。

妻と子供二人をもつ男。

それなのに自分の病院に務める看護師のお尻を触って、「君と結婚すべきだった」という軽い発言をする。

さらに共に捜査をする娘にも手を出す。

シャムロック社付近にあるホステルに一緒に泊まる。

これまでそんな関係になるような展開は一切なかった。

そしてよく知らない中年男を受け入れる彼女も軽すぎる。

いつの間にやらベッドに入り、男が「きみ、何歳なんだ?」と訊く。

女は答える、「見た目ほど若くはないわ」

何だこの会話。

何だこのいらない展開。

しかもこの捜査の間、詳しい事情も妻に話さず子供も放置して数日ほど家を空ける。

こんなやつホラー映画の掟に従えば、すぐ犠牲になるはずなんだけどなぁ。

マスクの謎に迫ろうとすると無口な男どもに頭を押しつぶされて抹殺されるんですよ。

主人公の医者が何とか工場潜入に成功。

無口な男をやっつけると黄色い液体を口から吐く。

お腹に穴を開けるとその中は謎の黄色い液体まみれ。

社長に捕まる主人公。

不倫相手の女もすでに捕まっており、男のもとに戻ってきたときにはアンドロイド化されており主人公を襲ってきた。

マスクを付けられテレビの前で待機させられる主人公。

テレビでは映画『ハロウィン』の1作目が放映されている。

一応マイケル・マイヤーズもわずかながら映ってはいる。

それに続いて21時になるとシャムロック社のプレゼント企画のコーナーが始まるのだ。

ハロウィン当日までに、この企画を予告するCMを劇中でしつこいくらいに見せられてきた。

CMで流れるメロディが「ロンドン橋落ちた」なので耳に残る!

「21時にシャムロック社のマスクを被ってテレビの前に集合してください」といった宣伝。

マスクに埋め込まれたチップは、このコーナーで流れるメロディか映像か何かに反応して被っている者を圧迫して殺してしまうらしい。

これが社長の世界を破滅させる方法

21時になりました。

顔が潰れていく。

これがプレゼント。

主人公の子供たちも危ない!!

テレビ見る距離近すぎ!!

なんとか工場を脱出した主人公は、必死にテレビ局に電話をして放送を取りやめてもらおうとする。

これ以前に妻に電話をしてマスクを捨てるように伝えるも、普段からいい加減な夫は信じてもらえない。

それに対して、謎の男からの電話を信じて即放送を中止するテレビ局側の迅速な対応は賛辞に値する。

しかし全てのテレビ局で放送されていたため間に合わない。

我が子も犠牲になったことでしょう。

この人の人間性を見ているから、こちらはどういう感情でこの最後を見届ければいいのか分からない。

そうか、これがホラー映画の主人公への罰か。

いいラストじゃないか。

一言教訓

テレビは離れて見ましょう

明日自慢できるトリビア

主人公を演じたトム・アトキンスが防犯カメラに向かってマスクを投げてカメラにうまく被せるシーンは、中々成功せずに40テイク以上も回数を重ねた。

参照サイト: IMDb 

このホラー映画を生き残る方法

ここでは『ハロウィン3』の生き残り方を考えて我々が犠牲にならないように活用しよう。

通常ホラー映画で裸体を曝け出す女性はお亡くなりになる。

しかし主人公と不倫関係になる準主役はベッドシーンでもおっぱいを見せなかった。

ギリギリで見えない。

さらにシャワーシーンもあったのに見せなかった。

シャワー後はタオルでしっかりと隠していた。

ホラー映画におけるシャワーシーンは襲われるための前振りに使われることが多い。

彼女はそこでも生き延びた。

それなのに終盤ではアンドロイドにされ犠牲となってしまった。

そもそもあの短い間にどのような施術を受け、アンドロイドになっていたのかが理解できない。

一夜を主人公と過ごしているので最初からアンドロイドでは説明がつかない。

意味不明な展開が多すぎるこの映画。

いや、考えるまでもない。

彼女が生き残れなかった理由は、単純に不倫という不道徳な行いをしたためである。

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