『ターミネーター:ニュー・フェイト』(2019)~特殊なシリーズ映画~

SF
映画を見れば誰かと共有して話したくなる。
しかし話す人がいない。
そんな映画愛好家は世界中に山ほどいることだろう。
私もその一人。
そこで私は独自の感想をネタバレ含んでただただ長々と述べる自己満駄話映画コーナーを創設した。
お役に立つ情報は一切なし!
しかし最後まで読めばきっとその映画を見たくなることでしょう。
さぁ集まれ映画好きよ!

今宵の映画は…
NJ
NJ

これでいいんだよターミネーターは

ターミネーター
ニュー・フェイト

原題
Terminator: Dark Fate
公開
2019年
製作国
アメリカ
監督
ティム・ミラー
『デッドプール』(2016)
出演
リンダ・ハミルトン
アーノルド・シュワルツェネッガー
マッケンジー・デイヴィス
『オデッセイ』(2015)
ナタリア・レイエス
脚本
デヴィッド・S・ゴイヤー
『ダーク・シティ』(1998)
『ダーク・ナイト』(2008)
『バットマンvsスーパーマン ジャスティスの誕生』(2016)
ジャスティン・ローズ
ビリー・レイ
『ニュースの天才』(2003)
『ハンガー・ゲーム』(2012)
『キャプテン・フィリップス』(2013)
『ジェミニマン』(2019)
編集
ジュリアン・クラーク
『第9地区』(2009)
『エリジウム』(2013)
『チャッピー』(2015)
『デッドプール』(2016)
音楽
ジャンキーXL
『マッド・マックス 怒りのデス・ロード』(2015)
撮影
ケン・セング
『プロジェクトX』(2012)
『デッドプール』(2016)
いつものターミネーターが繰り広げられる。

ほのぼの感想&解説

『ターミネーター』は1作目と2作目以降は、それぞれ単体で見たほうがいいんじゃないか。

この6作目を見てそれが確信に変わった。

『ターミネーター3』(2003)『ターミネーター2』(1991)の未来で結局“審判の日”を防げなかった物語。

『ターミネーター2』で人類の救世主だと告げられたジョン・コナーは、大人になりヤサグレて暮らしている。

私の中で『ターミネーター3』は中々の傑作に感じており、過去にあんな経験をしたジョンが普通に働いて日常生活を送るわけはないと思っていたのでそれが映像化されていて納得できた。

マッチョばかりでは飽きるので、女ターミネーターを出したあたりも斬新。

『ターミネーター4』(2009)は1作目と2作目で度々登場した“審判の日”のその後が、ようやく描かれ素直に楽しめた。

アーノルドもCGで復活し、筋肉モリモリのマッチョマンの変態っぷりを発揮した。

そしておかしくなったのが、『ターミネーター:新起動/ジェニシス』(2015)

世間的に評価が低い『ターミネーター3』をなかったことにして、いやそれどころか全作なかったことにして新起動、しかしそのまま電源オフ

サラ・コナーはT-800に育てられたとか、イ・ビョンホンがT-1000とかよくわからない事態に。

大々的に宣伝され新3部作を作るはずだったが、興行も評価も乏しく打ち切り。

のはずだったが!

この度再び復活!

ここまできたら『ターミネーター』シリーズってタイムパラドックスを楽しむ映画だと思うんですよ。

SF映画の醍醐味。

『バック・トゥ・ザ・フューチャー』を見て、もっと未来が見たいなぁとか、あの時代がみたいなぁとか思う人もいますよね。

それを叶えてくれるのが『ターミネーター』

基本毎回同じこと繰り返してるだけ。

未来がこうなるから過去を変えようとか。

過去がこうなっちゃったから未来はああなったとか。

過去を変えても結局未来はこうなるとか。

いろんなパターンを試して映像化して見せてくれる。

観客に受けるのもあれば、失敗する時系列もある。

人生は一度限りなので映画ならではの楽しみ。

純粋に楽しめばいい。

今回は冒頭からジョン・コナーがT-800に殺される唖然とする展開。

実は前作『ターミネーター2』の世界には1体だけではなく、T-800がたくさん送り込まれていたという設定らしい。

いやそもそも、前作のT-800はジョンを守るために送り込まれたのにややこしすぎる。

ロバート・パトリック演じるT-1000が殺しに来たならテンションも上がるし理解できるのに何故にT-800?

サラとジョンを騙すためだとしても、今回そのようなことを感じさせるやりとりはなく、突然ジェームズ・ボンドのように海から登場し抹殺。

これにより『ターミネーター2』の正式な続編と聞いて、期待していたファンはがっかりお怒りプンプン。

そして私もエドワード・ファーロングが復帰ときいて、まさかこのCGジョン・コナーのことじゃないだろうなぁ?とソワソワ。

そしたら最後まで彼が出てくることはなくターミネート

ちなみにこのCGジョンは役者が演じているうえに顔を加工しているので、

元の子役は誰かと申すと、ジュード・コリーという子。

このままこの子を使ってあげればいいのに。

つまりは元々ジョン・コナーを死なすプロットで脚本を書いていたのですね。

全作と同様に若いころのシュワちゃんのスタント・ダブルを務めたのはブレット・アザー

そりゃ、最近のファーロングを見ても一向に痩せる気配もないし、まさかあの容姿のまま登場することはないだろうと期待はしてなかったので笑って受け流せましたが。

しかし彼にとっては本作がハリウッド大作への復帰の最大のチャンスだったのに…

元々CGのみの出演だったとしても、自分から出演を懇願して脚本を書きなおしてもらうくらいの勢いを備えていてほしかった。

なぜ努力をしないのだ!

と悲しい。まぁ詳しい事情は知らないけれど。まぁ私生活で問題が多すぎて撮影や宣伝に支障が出るからでしょう。

いつまでも過去の人で悔しくないのかよ!

と悲しい。

若い世代が一新される度に、若い頃の美少年ジョン・コナーと今のありさまを比較され、SNSで馬鹿にされてるのがわたしゃ悔しいですよ他人なのに。

今のあなたも最高の役者ですよ。応援していますよ。

それにしてもサラ・コナーのCGは凄いですねぇ。

あの時のまんま!

現在、ジェームズ・ディーンがCGで再現され主役級を演じる予定の映画『Finding Jack』が話題ですが、これまた俳優の仕事が奪われかねない問題に繋がると批判を受けている。

あともう一つツッコミたい。

今回の人間化したT-800は前作で大量に送り込まれた中の1体で、T-2のT-800ではない。

つまり特に関係のない方がメインストーリーに関わってくる。

人間になりたい彼が名乗る名前はカール

だから「I’ll be back」も言わなければ『ターミネーター2』でジョンに教わった「Hasta la vista, baby」も言わない。

別人なのだから。

しかしながら、終盤にREV-9を引きずって穴に落っことして、シュワちゃんも落ちそうになってる時、こちらを見て妙に間ができた瞬間があった。

あの時、「Hasta la vista, baby」って言って、ニコッと笑って落ちたら涙腺大決壊だっただろうが、言うわけもない。というかまさかの何も言わなかった(笑)

だって別人なのだから!

カールっていうただのおじさんなのだから!!

「I’ll be back」でもまだ許容範囲内ではあったが、それすら言わない。

その後、落ちてから「For John」なんて言ってやがる!

別人がそんなこと言うな!

そういえば続編が作られて前作のラストを台無しにしているということに聞き覚えがあるなぁと思ったら、最近だと『トイ・ストーリー4』ではないか。

あの作品には私は納得がいかなかった。

前作『トイ・ストーリー3』の最高のラストを汚してしまっている。

あのシリーズをそれぞれ単体には考えられない。

でも『ターミネーター』にそんなこと言ったってしょうがないじゃないか!

すみません、えなりくんになっちゃいました。

『ターミネーター』では度々“運命”というワードがキーになるが、サラ・コナーが言ってたように運命なんてクソくらえ

今回の6作目はそんな意気込みを感じた。

もしもそれが運命だとしても、そこからどのように生きるかでまた違う運命が切り開かれる。

逆に運命のせいにするのは自分にとってそれが都合がいいものだから。

何か理由を探すよりも、言いことも悪いことも運命のせいにすれば簡潔に納得できてしまう。

もはや『ターミネーター』はB級映画から哲学へと変貌を遂げた。

これからも何作でもやってほしい。

何作でもやり直してほしい。

その際は『ターミネーター/シュワちゃん75歳、また州知事なれないかな。』とか、『ターミネーター/シュワちゃん80歳、少し老眼きてます。』とか、『ターミネーター 2020、オリンピックよりシュワルツェネッガー』とか、『ターミネーター/再起動』とか、『ターミネーター/ジョン・コナー老人版』とか『ターミネーターをターミネート』とか適当なタイトルをつけてほしい。

『ターミネーター』シリーズは最高のファンムービー。

なんだかんだいったって『ターミネーター』が大好き!!

リンダ・ハミルトンのサラ・コナーは健在だったし、シュワとの共演も胸が熱くなった。

敵役はインパクトに欠けたけれども、ロバート・パトリックだったらよかったのにと思うけれども、まぁ楽しめました。

前作のジェニシスも好きです。

あっ重要な見せ場の1シーンをそのまま予告でまるごと使っちゃうのどうかと思うよ!

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明日自慢できるトリビア

本作は過去1998年、現在2020年、未来2042年が舞台。
シュワちゃん演じるカールのお店の電話番号は“512-1984”
これは、『ターミネーター』1作目の全米公開日“1984年5月12日”を表している。
1作目の時、アーノルドは36歳だったが、本作製作開始時は71歳
参照サイト: IMDb

魅惑の深海コーナー

忘れてはならないユニバーサル・スタジオにあるアトラクション『ターミネーター2:3-D』
1996年から2017年までユニバーサル・スタジオ・フロリダに、
ユニバーサル・スタジオ・ハリウッドには1999年から2012年まで存在した。
現在はUSJのみしかなく、内容は変わりない。
監督はジェームズ・キャメロンが務めている。
『ターミネーター2』から10年後の機械と人間が戦争を繰り広げるロサンゼルスで、ジョン、サラ・コナー、そしてT-800が再びT-1000と戦う。

一言教訓

運命は決められるものではない。

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