『怪怪怪怪物!』(2017)~青春は血生臭い~

ホラー
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映画を見れば誰かと共有して話したくなる。
しかし話す人がいない。
そんな映画愛好家は世界中に山ほどいることだろう。
私もその一人。
そこで私は独自の感想をネタバレ含んでただただ長々と述べる自己満駄話映画コーナーを創設した。
お役に立つ情報は一切なし!
しかし最後まで読めばきっとその映画を見たくなることでしょう。
さぁ集まれ映画好きよ!

今宵の映画は…
NJ
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全員滅びてしまえ、これが青春だ

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怪怪怪怪物!

原題
報告老師!怪怪怪怪物!
(英題:mon mon mon MONSTERS)
公開
2017年
製作国
台湾
製作
アンジー・チャイ
監督
ギデンズ・コー
『あの頃、君を追いかけた』(2011)
脚本
ギデンズ・コー
出演
トン・ユィカイ
ケント・ツァイ
チェン・ペイチー
ユージェニー・リウ
リン・ペイシン
編集
リー・ニエンシウ
音楽
クリス・ホウ
撮影
チョウ・イーシエン
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一言粗筋

いじめられっ子の高校生が怪物を利用して復讐するまでの物語

ほのぼの感想あるいは解説

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ギデンズ・コー監督は本作の他にヒット作『あの頃、君を追いかけた』(2011)を制作しているお方です。こちらは日本でも2018年にリメイクされた作品です。観てないですが。

本家と『怪怪怪怪物!』を併せて鑑賞しましたが、どちらも学園ものなのですが、内容は真逆。

『あの頃、君を追いかけた』は彼の経験を基に描いていますが、本作も彼にとっての青春のダークサイドを描いたのでしょうか。

少しだけ『あの頃、君を追いかけた』の話をしておきたいです。

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高校生の恋愛ものです。問題児とその監視役に任命された優等生女子が主役。

前半は音楽の使い方登場人物の掛け合いがクサいので90年代の日本のメロドラマの匂いがしまして、加えて下ネタの使い方が雑(あえて“幼稚”な演出なのかな)なので、至急“怪怪怪怪物”の投入を望んでしまいました。

全くよさそうに聞こえないじゃないかと思うでしょ…

絶妙にキュンキュンポイントを散らしてツボを押さえているんですね。

ポニーテールのシーンキュン!

「俺の試験の点数がお前より良かったら1ヶ月ポニーテールにしろよ」

というお願いをしたものの、案の定負けて自分が坊主にするハメに。

その翌日であった。女の子がさりげなくポニーテールにしていたのだ。

なんだこのキラキラした感じ!

好きな女子にショートカットにして!と言ったらしてくれて胸キュンしたのを思い出す。

髪型が変わる瞬間ってたまらないんだなぁ。

そこに変態的欲望はなく、ただただ純粋な愛情がくすぐられる。

続いて、この二人好き同士なのに高校の時には一切交わらないんですねぇ。

なのでそのまま大学生になりお互い離れ離れになってしまう。

それでも電話でのやり取りで関係が続く。

「彼氏作るなよ」なんて言っちゃう。

「私のことを好きでいてくれてありがとう」なんて伝えちゃう。

キュンキュン!!

そして最後に畳み掛けるハイライトにキュンキュンキュン!!!

いまは離れ離れでも、例え相手が結婚してしまっても、時をかけたって、パラレルワールドに迷い込んだって、未来でもう一度出逢いたい人はいますよね。

そのためには過ちを去り、今の時系列を生き、希望ある未来になるように自分で道を描くしか方法はありませぬ。

うーーー1億キュンキュンポイントを差し挙げたい作品でしたね。

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そして『怪怪怪怪物!』はそんな甘酸っぱい青春に対抗したような、現実的かつ血生臭い青春である。

主人公は特に問題もないのに、いじめの標的になっている。

学費を盗んだとして罪を拭わせられる。

担任すら味方しない。むしろいじめられているのはあなたに問題があるというどうしようもない女だ。

そういえば『あの頃、君を追いかけた』でも学費盗難問題が浮上していたが、こちらは疑ってきた警備員に対してクラスメイト全員で対抗していた。

まさに真逆。

本作の主人公には一切の味方がいない。

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担任の計らいで、いじめられっ子といじめっ子連中3人が奉仕活動をさせられることに。

廃墟のように怪しげなその施設には老人が何人も住んでいる。

彼らのお世話が活動内容である。

といっても不真面目に遊びふけるいじめっ子たち。

とあるフロアで怪物と初遭遇することに。

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このシーン、『アタック・ザ・ブロック』(2011)に似ている。

彼らが逃げ回る中、都合がいいことに怪物が車に撥ねられて気を失ったので連れて帰る。

鎖で縛りあげ、生態を調べる。

日光に弱く、人間の血を吸うことで生命を維持できる。

まるでヴァンパイア。台湾製のヴァンパイア映画なのだ。

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すっかりいじめの標的は怪物に代わり、共に行動するようになった主人公だったが、怪物がいなくなれば確実に元の状況に戻るだろうという言動をしてくるため不安は消えない。

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調査の結果、怪物の血を人間に飲ませれば同じ身体に変形することが判明したので(つまりヴァンパイア)、ムカつく担任に飲ませることに。

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体育館で燃え上がる女教師。

周りの生徒は笑って撮影している。

この事件はテレビでも放送される。

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捕らえた怪物には姉がいた。主人公の調べによって彼女らがかつて人間であったことが分かる。

人体実験の被験者として扱われていたのだ。

テレビニュースを観た姉貴が燃えさかっている女教師を妹だと勘違いして憤る。

画面に映っていた制服を着た生徒への皆殺しが始まる。

怪物の叫び声とビジュアルが素晴らしい。無差別に殺される逃げ場のない恐怖演出がうまい。

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スクールバスは血祭り。

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こりゃ『ぼくのエリ 200歳の少女』(2008)のプールシーンを思い出した。

こちらもヴァンパイア映画の名作ですね。

『怪怪怪怪物!』は現実的なので怪物が主人公の相棒には決してなれないのですが、淡い期待をしてしまうものです。

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主人公は怪物を利用して“仲間”への復讐を果たす。

彼には心からの理解者がいない。

上辺だけの関係はうんざりだ。

何よりも、ラストですよ。

爽快のラスト!

彼の選んだ道、これでこそ空虚な学園生活に対する復讐が果たされる。

メタル調のエンディング曲の使い方も日本っぽいけれど、劇中にも日本のAV『NARUTO』『ドラゴンボール』ネタやらこの監督、日本の文化に触れて青春時代を送ったんでしょうね。

久々に満足感を得られる学園ホラー映画でした。

主人公、いじめっ子、女教師、怪物、登場人物それぞれが怪物に見えるからこそ怪怪怪怪物!

誰しもが怪物になる要素を持って生きている。

一言教訓

人間こそが怪物である

このホラー映画を生き残る方法

クラスメイトみんなとコミュニケーションをとっておきたいですね。

まぁ無理なことですが。

私は高校生活でスタートに躓いたので3年間固定の関係しか築けませんでした。

女子には壁を作っていました。

よく卒業式で女子がクラスメイト一人一人にメッセージカードを送っている光景があるかと思いますが、我々のクラスもありまして、委員会で一緒になった女子がくれたメッセージカードに「こんなに話しやすい人だとは思わなかった。もっと色々話したかった。真面目そうなイメージがあったんだけど、違っていて、いい意味で変わった。こんなに雲みたいにフリーダムな人がいるんだって。でもやることはやっているから頼れる。」という内容が特に印象に残っていて、他の女子にも「クラスで謎の存在」「高2の時、他クラスが選ぶかっこいい男子3位だったんだよ(3位かよ!11人しか男子いないクラスだぞ!とか書かれていたり、みんな私の道化に騙されていたんだなって思ったり、というより本性を出すのは億劫なので隠そうとしていたけれど、そんなにうまく隠せないもので、ボロが出てしまう時があるのですね。そのボロに惹かれる人もいるのは分かっている。でも深い関係を築くと別れがキツイ。今はその道化に積極性が加わったから我ながら生きやすくなったけれど、高校は窮屈だった。

いじめられたことはないので誰にも復讐心はなかったけれど、うまく自分の感情を体現できない自分に対して嫌悪感がありましたね。

今の状態で高校に戻ったらいい意味で遊びふけることができただろうなぁ。

あっ、『怪怪怪怪物!』を生き残る方法は、誰も敵に回さないことですね。

しかし中立の立場を保とうとすれば学園での恋愛はうまくいきそうにない。

その立場にいるということは特に行動に移さず平凡に生きることなので退屈な学園生活になってしまいがちかもしれません。当時の私は生き残れそうです。

そんな人は血を吸っても美味しくないので怪物の餌食にはならなくて済みますが、本作の主人公のような人間の内に潜む怪物は好まない可能性があるので難しいものです。

不登校をツベコベ言う人がいますが、その選択肢も案外いいものです。その人が選んだ道を尊重しましょう。勉強なんていつでもできるし、人間関係構築もしたくなったらすればいい。

とにかく学校など適当に過ごして身を流せばいいのです。あっという間に大人になるのだから。

NJ映画日記Vol.22

ここでは最近見た私にとって良くも悪くもそんなに書くほどでもない映画を1つご紹介したりしなかったり。

この記事のタイトル映画とは一切関係性はございませんので悪しからず。

ジャンルくらいは合わせようかと思っています。

ただの筆者の日記です。

さらりと流す程度にご覧いただければ幸いです。


出典:IMDb

ありふれた事件(1992)

映画制作という体で、一人の男が無慈悲に殺人を行う様を撮影するモキュメンタリー映画。

とにかく殺していくので最初はインパクトがあったものの、次第に新鮮味が薄れていき、狂人なのに見慣れていき退屈になっていきました。

だってそれしか展開がないのだから。私には平凡な1本でした。

狂人もギャップがあるからよりそれが際立つのであって、ずっとそのままなら逆におバカに見えてしまう。

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