2019年12月7日(土)
韓国・済州島
~自然の宝庫で原点回帰の旅~
1日目
日本から世界一長い溶岩洞窟のトイレに行く方法
~自然の宝庫で原点回帰の旅~
1日目
日本から世界一長い溶岩洞窟のトイレに行く方法
「東洋のハワイ」と呼ばれる韓国最南端の島、済州島。
面積は約1.848㎢、人口約55万人。
15世紀に朝鮮王朝に合併されるまで独立国であったため、
朝鮮半島とは異なる独自の文化をもつ島である。
2007年「済州火山島と溶岩洞窟」として世界自然遺産に登録されている、
自然の宝庫であるこの島での今回の旅のテーマは《原点回帰》。
とにかく低予算に抑えることで、来たるべきインド1人旅に向けての練習も兼ねている。
そして文明社会と距離を置き、自然に身を任せることも目的の一つ。
滞在期間は3日間。
そこで旅の10か条を制定した。
旅の10か条①滞在中は自然食のみ。(※自然食の定義は自己判断)ただし肉は禁止。②“Best of The KIMUCHI”を見つけること。③海、山、岩、洞窟、滝の5大自然を制覇すること。④観光地以外にも行くこと。⑤あまちゃんと一緒に写真撮影をすること。⑥カジノで大きく負ける前に軽く勝て。⑦飲み比べマッコリコリコリのコーナー。⑧トルハルバンベスト11を指揮せよ。⑨スイス村で韓国とスイスの国境を探せ。⑩滞在費は9,000円以内に抑えよ。(※食費は1日1,000円以内)
1ウォン≒0.094円
10時00分
ティーウェイ航空の済州行チェックインカウンターの列に並んでいるつもりだったが、
10分後に隣のグアム行の列に並んでいることに気付く。
さぁ今回もポンコツ旅の始まりだ。
今回の旅のお供はタイで『伝説のビーチ』を目指し、
シンガポールで『5体の政府公認マーライオン』を見つける旅に出た友人である。
行きの航空券代は6,800円、帰りは4,399円と格安。
搭乗時間まで時間があるので朝食休憩。
朝3時に巨大鮭おにぎりを2個握ってきた。
あぁ2時間しか寝ていないのか。
1個を食し、もう1つは非常食として取っておく。
12時00分
飛行機搭乗。
機内では永遠にWham!の『Last Christmas』が流れている。
3周はしていた。
ジョージ・マイケルが私の精神を洗脳する。
14時09分
済州国際空港に到着。
気流の関係で飛行機は揺れが激しく、機内にふわっと感覚が襲ったとき、
何人かの女性客が悲鳴を上げた。
私もあの感覚は大嫌いだ。
無事について何より。
飛行機を降り、バスでターミナルまで移動。
到着すると荷物検査があった。
X線に通された私のカバンが出てくると、何やらX線担当と出てきた荷物管理係りが話し合っていた。
どうやら私の荷物に異常があるようだ。
肉ダメ魚オーケー事件
何か下に丸いもの入ってませんか?
日本語の話せる荷物管理担当が両手で円を作って指摘してきたが、
その円が結構なサイズだ。
下にはないが、思い当たるのはたった一つ。
NJ
上におにぎりならあります(笑)
おにぎり??(笑)
下にはないですね?
下におにぎりを入れたら潰れてしまう。
上におにぎりに決まっているだろ。
おにぎりの常識だ。
そんなことはどうでもいい。
おにぎりというメジャーな日本料理のおかげで、
会話がスムーズに進んだ。
中身は何ですか?
NJ
鮭です。サーモン。
サケ?あ~肉じゃないね?
NJ
魚です。
肉ダメ、魚オーケーね。
おにぎり、丸い形と中身に詰まっている物、一見単純な料理だと思っていたが、それは時に爆弾と勘違いされる複雑なものであった。
火薬ご飯にしなくてよかった。
綺麗な三角形にしておけばよかった。
次回は具を入れず、ごましおさんにしておこうか。
いちにのさんでごましおさん。
まるまるもりもり。
たくさんだとおいしいね。
非常食のおにぎりを危うく没収されるところだったが、
無事に通過して難を逃れた。
空港で手に入れなければならないものがある。
T-moneyカードである。
TSUTAYAとは特に関係なく、韓国内で使用できるプリペイドカードだ。
それを持っていた方がバスの乗車が楽であり、かつ割引も効く。
こちらのNice to CUで探すもない。
店員に聞くも、ここでは売っていないらしい。
「たぶん3階5番ゲートにあるコンビニで購入できる、たぶん」と、たぶんでサンドイッチするたぶん姉さんに言われた通り、そこに向かう、たぶん。
英語でのやり取りなので、メイビー姉さんか。
14時40分
セブンイレブン発見。
T-moneyカードを購入。
デザインはこれしかありませんでした。
カード代:4,000ウォン(≒376円)
チャージ額:10,000ウォン(≒940円)
チャージは1,000ウォン(≒94円)から可能。
済州島のバスについて
急行バス
100番台で始まる赤色の急行バスは20キロまで2,000ウォン。
20キロを超えると5キロ毎に500ウォン追加。
最大4,000ウォンとなり、それ以上にはならない。
急行は12路線すべて空港を通るので便利。
幹線バス
青色のバス。
一般幹線は200番台、済州幹線は300番台、西帰浦幹線は500番台。
支線バス
緑色。
済州市内は400番台、西帰浦市内は600番台、町村地域は700番台。
急行バス以外は、どこで降りても1,200ウォン。
T-moneyカードを利用すれば1,150ウォンに割引される。
クリスマスムード。
空港内の自販機でとりあえず水(1,000ウォン)を購入。
第一トルハルバン発見。
済州はミカンが名産。
トルハルバンとは
済州島の方言で“岩爺さん”という意味を持つトルハルバン(英語表記:Dol hareubang)。
詳しいことはわかっていないが所説によると、
18世紀頃(1754年の説あり)に、朝鮮王国が済州を治めていた時代、
守り神として村の入り口に祀ったのが始まりといわれている。
他には、済州島の女性は気が強いので、風水学上のバランスをとるために、
霊能者が男性の象徴である石造を作ったといわれている。
ご覧の通り、帽子のようにみえるのは男性器を表している。
そのため、鼻に触ると子宝に恵まれるといわれている。
我々はこの石造のことを“ずる剥け爺さん”と呼ぶことに決めた。
手の位置に注目してほしい。
両手をお腹にちょこんと乗せているが、
右手が上にあるのが文官、
左手が上にあるのが武官らしい。
島内にはいたるところにトルハルバンがいるが、
全てが18世紀ごろに作られたわけではない。
オリジナル爺さんは45体いるとのこと。
済州大学、市役所、三姓穴、観徳亭等済州市内に21体、
西帰浦市表善面城邑里に12体、
大静邑の仁城、安城、保城に12体等、
合計45体いる。
シンガポールでは、政府公認マーライオンを5体見つける旅をしたが、
さすがに今回45体も探すわけにはいかない。
そこで10か条の中に、
「トルハルバンベスト11を指揮せよ。」
つまり、島内で出会ったずる剥け爺さんの中から23人の代表を招集し、
11人のスタメンを選ぶのである。
それにしても『パペット・マスター』の股間ドリルに似ている。
トルハルバンから着想を得たのだろうか。
飛行機搭乗前に、家から持ってきたお茶の入ったペットボトルを捨ててしまったが、残しておくべきだった。
ここで汲めば無料。
次の旅に活かそう。
横にある三角の薄っぺらい紙コップで飲むのだが、入れっぱなしにしておいたら水が紙に染みこんでビチャビチャになるのでささっと飲みましょう。
空港の外を軽く散策。
第2第3トルハルバン確保。
でました第4巨大トルハルバン。
旅猿でもここに来てましたね。
101バスに乗って、『万丈窟』という洞窟に向かう。
バスは15時20分に出発予定。
友人が空腹を訴えてきたため、先ほどのセブンで軽食を買いに行く。
その後、軽く空港内を散策。
ロッテリア。
世界中のマクドナルドを制覇したい我々にはここに用はない。
値段は日本と変わらない。
回転寿司もありますよ。
101バスに乗車。
バスが来るまでの間に、時間がまだあったのでとれ高サイコロの出番。
とれ高サイコロとは
テレビ東京系列で放送されている『モヤモヤさまぁ~ず2』のファンである私。
10年以上続くこの番組内では、ロケのとれ高が少なかった時のために、保険としてサイコロを転がしネタを作る。
さすがにあの大きさのサイコロは持っていけないので、100均で買った4個入り1セットの通常サイズサイコロを持ち歩いていた。
最初は1つ転がし、その出た目の数の個数分サイコロを転がす。
5か6が出たら自分で好きな分だけ個数を転がす。
我々のとれ高サイコロ① 50m走れ。よーいどん。②今すぐモヤってる写真を撮れ。③最近好きな女性について語れ。④やたらに日本に例えたがる奴降臨。⑤韓国語風で今の気持ちを表せ。⑥ワイハに来ている体で過ごせ。⑦現地の人と写真を撮れ。⑧何かとお金を要求するボッタクリのタイ人降臨!⑨将来について語れ。①⓪◯◯◯◯しりとりのコーナー。①①IKKOさん降臨!何かと◯◯◯◯〜!を連発。①②周りの人にあだ名をつけろ。①③チェジュ島のテーマソングをシング。①④秘密を明かせ。①⑤映画モノマネでタイトルを当てろ。①⑥本当か嘘かわからない話をしろ。①⑦レッツダンス!①⑧今すぐ荷物の中のものを1つ捨てよ。①⑨突き当たりを左に曲がって、さらに突き当たり右に曲がって3つ目の店に入れ。②⓪うんちょこちょこちょこぴー3回の刑。②①お互いに聞かれたことは何でも答えなければならない体で。②②今すぐ100円使え。②③互いにオネエになった体で気持ち悪いくらいに好きなところを言い合え。②④次の食事は韓国禁止。
まず始めに出た目は、10番。
「◯◯◯◯しりとりのコーナー。」
この○には何を入れてもいい。
お題は自由。
私が決めたお題は、
「CIAが言いそうなことしりとり。」
例)
3時の方向にやつがいる。
ルクセンブルクで会おう。
ウィスキーはまだか?
カラスが泣くのは俺に怯えているからだ。
危ない、チャック・ノリスが言いそうなことになってるではないか。
15時20分
101バス乗車。
急行バスは英語表記がある。
Google Mapが韓国では使用できないと聞いていたが、意外と使える。
これは安心だ。
空港から万丈窟までは約40分。
乗り換え場所に到着。
万丈窟に行くには、ここ「金寧小学校」で711-1バスに乗り換える必要がある。
韓国語表記のみ。
16時台は21分が最初だ。
まだ時間があるので、
とりあえずバス停前にあるKing Martへ。
私は何も買わなかったが、友人はオレオと水を購入していた。
水はまさかの激安300(≒28円)ウォン。
さすがはKing Mart。
庶民のことを考えた安心の値段設定。
反乱が起きることはなさそうだ。
16時20分
711-1バス乗車。
のどかな風景。
とは対照的に荒れる運転。
デコボコ道を猛スピードで走る。
バスでこのスピードはどうかしてる。
デコボコ道といっても、綺麗に舗装されている。
あえてボコボコなのだ。
スピードを出させないように。
なんてこった、逆効果じゃないか。
このバスだけなことを願おう。
それにしてもアナウンスが一切ないんですね、このバス。
先ほどの急行バスのように車内にモニターはあるが、
どうやら故障しているようだ。
こんなに線を引く必要がありますか。
落書きですか?
なんかビローン出てますけども。
16時35分
万丈窟に到着。
メインどころの観光地だからバスは止まると勝手に思い込んでいた。
駐車場を通り過ぎた。
そこにはバスが1台駐車していた。
それでも別の駐車場に行くのだろうと思い込んでいた。
そして通り過ぎた。万丈窟を。
16時40分
両側が枯れ木の一本道をひたすら進むバス。
万丈窟の閉館時間は18時。
しかし最終入場は17時10分まで。
こりゃダメか。
今すぐ降りなければ、どこまでも島の中心部に突き進んでしまう。
まずい、とにかく次で降りよう。
これが初日ではなかったら、それも楽しいのでまぁいいかとなっていたかもしれない。
しかし本日はここだけが目的地である。
何としてでも行かなければ無駄な1日になる。
降りると地図があったが、なんのこっちゃわからない。
半ば諦めていたが、
Google Mapを見ると少し距離はあるが、
急げば何とかなりそうな気もしなくはない。
少し歩くとバス停があった。
極寒の中、こんなところでいつ来るか分からないバスを待ってはいられない。
歩いている途中に横をバスが通り過ぎたものなら、それはそれで美味しい。
寂しい風景が続く。
韓国のメタセコイヤ並木道はここにあったか。
何の看板でしょうか。
果てしない。
ネバーエンディングストーリー的風景。
時に走りつつ、時に余裕の写真撮影。
この赤いリボンのようなものはゴミではなく、
オルレという散歩コースの目印。
この目印を辿れば島を一周できるようになっている。
オルレとは
「オルレ」とは済州の方言で、道から家まで続く路地を意味する。
2007年にオルレ1コースができ、現在は全26コースが存在。
コースによって所要時間(1~8時間)や難易度が異なる。
済州島出身のソ・ミョンスク氏が、スペインの巡礼の道(カミーノ・デ・サンティアゴ)を歩いたことで着想を得て作られた道。
以下がコンセプトになる。
・できるだけ山、森、里などの古道を使い、アスファルトの道は通らない(避ける)
・自然だけでなく、市場や農牧場など地域の文化や人ともふれあえる変化に富んだコースとする
・もとの自然・生活風景を乱さない
・気候に左右されない(雨や風の中を歩くのも魅力とする)
・誰でも歩ける(ハードな山道、登山道などは設けない)
・地域住民の手で整備、維持管理できる道をつくる(整備や維持管理にお金をかけない)
・大手資本による観光ではなく、地域にお金が落ちる観光を実現する
・できるだけ山、森、里などの古道を使い、アスファルトの道は通らない(避ける)
・自然だけでなく、市場や農牧場など地域の文化や人ともふれあえる変化に富んだコースとする
・もとの自然・生活風景を乱さない
・気候に左右されない(雨や風の中を歩くのも魅力とする)
・誰でも歩ける(ハードな山道、登山道などは設けない)
・地域住民の手で整備、維持管理できる道をつくる(整備や維持管理にお金をかけない)
・大手資本による観光ではなく、地域にお金が落ちる観光を実現する
これがオルレならばコンセプトに反して、完全にアスファルトの道を歩かされている我々。
たまに横を通る車はもうスピードで駆け抜けていく。
カーブを勢いよく曲がって前方から出現する車。
静寂に酔いしれる道では、遠くからの走行音も自然と耳に入る。
なぜなら風の吹く音以外にそれしか聞こえる音がないのだから。
まるで『スタンド・バイ・ミー』(1986)のあのシーンだ。
歩いているのはアスファルトだが。
死体を探される立場にならないように身を引き締めなければならない。
車の音は風の声をかき消す。
人類が築いた文明は自然を破壊していく。
大地を歩くことで聴こえてくる、自然の声。
バスから放り出されて身に染みた。
これは自然と触れ合う原点回帰の旅だった。
旅の計画が狂ったって悪くない。
これが我々のオルレだ。
こんな寒い時期にオルレる私たちを、どのような思いで暖かい車から彼らは見ているのだろうか。
バスもそうだが、済州島を走る車の窓ガラスは異常にスモークがきいていて、外から中が見えないほどである。
しかし見えていなくても冷たい視線は感じるのであった。
諦めることができず、走っては歩きの繰り返し。
初日なので体調は絶好調。
いくらでも歩ける。
しかし時間との戦い。
ようやく看板が見えてきた。
1.4km…もうすぐだ。
そして果てしない道。
ネーバーエンディングッストォーリ~~~~ラララララララ~♪
ついに!!!!
やればできる子!
17時08分
万丈窟到着。
さぁ入口はどこだ。
ここか?
入ってみるも、ただの展示室。
17時10分
最終入場時間ちょうどに着いた。
ん???閉まってる?
うん、ここだ。
逆走してチケットカウンターまで行く。
おばちゃんが何か数えて締め作業をしていた。
カウンターは閉じてはいるが、外から見えるのでノックしてみる。
しかしこっちを一瞬見てニヤけて目をそらした。
おい、開けて何かしら応えてくれてもいいじゃないか。
違うけども、「トイレどこですか?」の可能性だってあるだろうよ。
何だその態度。
閉館は18時である。
そして現在最終入場時間17時10分ちょうど。
18時までに帰ってこればいい。
そもそも交渉の余地すら与えない。
これが観光地か?????
あはーん?
チケットカウンターのすぐ後ろに洞窟の出入口が。
入ろうと思えば入れる。
しかし国際問題になったら他の人々に迷惑がかかる。
もういい。
初日からこんな綺麗なオチはいらないんだよ。
“枯れ葉並木から走って17時10分の最終入場時間ちょうどにやってきたら洞窟に入れるのか”
…そんなこと試すような企画じゃないんだよ!
万丈窟とは
世界最長の溶岩洞窟であり、
拒文岳溶岩洞窟系として世界自然遺産に登録されている。
約20~30万年前に漢拏山の噴火口から流れ出た溶岩が海に下っていきながらできた洞窟。
ペンディ窟、万丈窟、金寧窟、竜泉洞窟、タムチョムル洞窟の5つから成っている。
そのうち万丈窟だけが一般公開されている。
万丈窟は分かっているだけでも全長7.4kmもある。
そのうち約1kmを観光客向けに公開している。
最奥の溶岩石柱まで行くのに約30分かかる。
猫ちゃんがお見送りしてくださいました。
あらやだ第5ずる剥け爺さん。
モヤってますね。
第6爺。
第7第8小人ルハルバン。
この後トイレに行き、トルハルバンをリラックスさせました。
済州空港から、いや日本から用を足しに来ただけと考えると何とも笑えてくる1日なのであった。17時25分
帰りのバス停に着くもおそらく50分発。
17時35分
本日の深刻なとれ高不足を友人に指摘され、慌ててとれ高サイコロを転がす。
用意した自分が、今こそ出番なのにサイコロの存在を忘れている始末である。
出た目は1番。
サイコロをしまい、
極寒の中、手袋(スマホ用だが脱いだ方が早い)を外し、スマホのメモ欄に書いてある内容を確認する。
テレビ的には効率が悪い動作だ。
編集で切ってほしい。
そしてサイコロの内容は…
「50m走、よーいどん。」
読み上げた瞬間、友人は走り出した。
フライング気味だ。
しかしそんな友人を微笑ましく思い、持つべきものは友だなと思った済州島の冬。
正直、私は走りたくなかった。
自分を客観的に見ても主観的に見ても自分勝手な奴だなと思った済州島の冬。
細かく言えば10mほどしか走っていないので、やるならしっかりやってほしい。
そもそもあれだけ走って、なぜこの目が出る????
なぜこんなにも展開がうまくできているのだ。
次のサイコロは、
「現地の人と写真撮れ」が出た。
しかし誰もバス停にはいない。
17時45分
バス停に女性が一人やってきた。
ここからバスが出るのだと安心材料になった。
さすがに突然写真をお願いすることはできない。
そういえばお腹が減っていることに気付いた。
おにぎり以外は持参してきたのど飴しか口にしていない。
とりあえずこの寒さを凌ぎたい。
17時48分
時間通りに711-2バスが来た。
このバスはアナウンスがしっかりと鳴っている。
窓ガラスが黒すぎてまるで護送車両のよう。
外からだけではなく、中からも見えない。
これでは風景が楽しめない。
移動手段はバスしかないのに。
17時50分
画面に「金寧小学校」の文字が映ったのでブザーを押す。
帰りは早い、2分で着いた。
ちなみに我々はこの小学校の名前を「金的小学校」と呼んでいる。
すいません、ちなむほどのものでなかったです。
どうも!金的小の1年生です!
しかし降りると、見覚えのない場所だった。
とりあえず201バスでホテル付近まで行けることを事前調べで分かっていたので、
そのバスが来るここで待つことに。
夜は本当に寒さが増す。
17時58分
201バス乗車。
市内に向かうこともあり、時間も時間なので、そこそこ人が乗りこんでくる。
普段激しく動かさない身体を1日中フル稼働させたため、エンジンが切れかかっていた。
しかし私は眠れない。
Google Mapを逐一確認しながらホテル付近で下車しなければならない。
「近づけるところまで近づこう。もし左に曲がったらその時点で降りよう。」
このような冒険をしている感覚を味わいたいがために私は海外に旅に出る。
海外に行きたくなるといいながら、いざその日が近づいてくると、
面倒くさくなり行きたくなくなる気持ちも出てくる。
今回もそうだった。
旅って不思議だなぁ。
英語が通じない方が、旅の難易度があがる。
済州島は思ってもいなかったほどに、レベルがかなり高いようだ。
その一番の理由はバスの乗車が困難すぎる。
18時50分
ホテル付近で下車。
可愛らしい第9羽根つきミカントルハルバンがお出迎え。
お食事処が多い通りの坂を歩いて上る。
夕食はホテルで荷物を置いてからにしよう。
パチモン・センター。
19時00分
ホテル到着。
結構大きい。
宿泊先:Alps Hotel
1部屋:20,364ウォン(≒1,888円)
1人:10,182ウォン(944円)
中に入ると、受付には誰もいないがロビーのテレビは点いている。
そして奥には部屋がある。
従業員が寝泊まりする用なのかな?
吹き抜けになっているし、電気は点いたままなので覗いてみるが誰もいない。
トイレに行きたかったので、私は1人先にロビーにあるトイレへ向かうと…
トイレのさらに奥から水を勢いよく流している音が聞こえる。
それと共に…
カァァアァアアァァアァ~~~~ペッ!!!
これは宿泊客か?
それともただのカーペンターズか?
カァァァ~~ペッ!!は世界共通言語ですな。
トイレを済ませてロビーに向かうと、背後から気配が忍び寄るのを感じた。
後ろを振り向くと、彼は下を向きながら口元を拭っていた。
カーペンターズのLIVE後のおじさんである。
大丈夫かこの人?と思いながらなぜか私はそのアルプスのおじさんペーターに迷わず、
NJ
チェックイン、プリーズ
と振り向きながらのチェックインをしてしまった。
すると、アルプスのおじさんは、
チェックイン?オーケー。
とやる気なさげに口元を気にしながらカウンターに向かった。
いまだかつてしたことのないチェックイン方法に新鮮さを感じた。
髪だけ洗う。
しかしぬるま湯しかでない。
これで身体を洗えば風邪を引くだろう。
極寒のおかげで汗はかいていないので、シャワーを浴びるのは明日の別のホテルにしよう。
暖房も入らない。
コードが短い。
厚着して寝ましょう。
寒くてもう歩きたくないので夕食はホテルの近くにある韓国料理屋さんで。
このおしぼりのところには最終日に行きます。
付け合せで必ず出てくると聞いていたキムチ。
ファースト・キムチアタック。
楽しみにしていたキムチ。
辛いけど、美味しいです。手作りな味。
お味噌と、ピーマンと、海藻。
済州肉入りキムチシチュー 7,000ウォン(≒658円)
辛い。豆腐が美味しい。
「旅の10か条」に滞在中は自然食のみ。
(※自然食の定義は自己判断)
ただし肉は禁止。
(※自然食の定義は自己判断)
ただし肉は禁止。
と決めていたにもかかわらず、自然に忘れていて注文してしまった。
“故意でなければOK”
早くもルールを改正するのであった。
まぁ肉感がそれほどない肉なのでいいと思う。
残念ながらトッポギはなかったんだよね。
豚骨ラーメン 6,000ウォン(≒564円)
お肉は美味しい。
あっこれまた肉じゃないですか!
もはや事故ですね。
マッコリコリコリ!のコーナー。
人生初のマッコリ。
3,000ウォン(≒282円)
甘酒のアルコールキツイ版かと思っていたら、日本酒でした。
飲みやすいのですが、甘さを期待していた私には合いませんでした。
これにてマッコリコリコリ!のコーナーは打ち切りです。
最初の一本は全く辛くなかったので、ほっそいピーマンかと思っていたんだよね。
2本目かじったらこの世の物とは思えない激痛が走って吐き気を催しました。
安易な表現ですが、今まで食べた中で最も辛い食べ物になりました。
これ以降何を食べてもその辛さが消えることはありませんでした。
味噌も効果なしです。
美味しい辛さは好きだけど、痛くて口の中が変な味になるのは勘弁していただきたい。
この先韓国料理は控えさせていただきます。
無料の付け合せの韓国のりが一番美味しかった。
これまた無料で出てきた麦ごはんによく合うこと。
ただ、韓国のりがバランバランにちぎられてふりかけ状になっていたので、
定番の長方形のタイプが食べたかった。
この日の夕食は1人8,000ウォン(≒752円)。
夜なのにゴミ箱がライトアップされるんですね。
コンビニに寄り、カミソリを購入。
800ウォン(≒75円)
ホテルに戻り、あまりの眠さに気絶。
本日の出納
T-moneyカード 4,000ウォン
チャージ額 10,000ウォン
水 1,000ウォン
夕食 8,000ウォン
カミソリ 800ウォン
合計)23,800ウォン(≒2,237円)
次回予告:韓国とスイスの国境を見つけろ。