第4章『四川省のジャイアントパンダ保護区群』癒しのパンダ映画特集

地球紀行
出典:Pixabay

地球紀行

2019年時点で1121件存在する世界遺産『映画関連付けて1つずつ紹介するコーナー
地球を旅しながら歴史や自然についての知識と理解を深めよう
1972年の第17回ユネスコ総会にて世界遺産条約が採択された。
世界中のさまざまな文化財や自然環境を、人類全体にとって現在だけでなく将来世代にも共通した重要性をもつとされる価値「顕著な普遍的価値(Outstanding Universal Value)」をもつものとして「世界遺産リスト」に記載している。

英語名
Sichuan Giant Panda Sanctuaries – Wolong, Mt Siguniang and Jiajin Mountains
登録国
登録年
2006年
登録区分
自然遺産
登録基準
(x)絶滅危惧種の生息域で、生物多様性を示す遺産
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関連映画

『カンフーパンダ』

Kung Fu Panda (2008) Trailer #1 | Movieclips Classic Trailers

原題:Kung Fu Panda
公開:2008年
監督:マーク・オズボーン、ジョン・スティーヴンソン

『パンダコパンダ』

【公式】パンダコパンダ OP「ミミちゃんとパンダコパンダ」│” THE ADVENTURE OF PANDA AND FRIENDS” (1972)

公開:1972年
監督:高畑勲

『パンダコパンダ 雨ふりサーカスの巻』

公開:1973年
監督:高畑勲

『リトルパンダの冒険』

The Amazing Panda Adventure (1995) Official Trailer – Stephen Lang, Ryan Slater Movie HD

原題:The Amazing Panda Adventure
公開:1995年
監督:クリストファー・ケイン
主演:ライアン・スレーター

歴史

中国四川省の7つの自然保護区と9つの風景保存区がジャイアントパンダ保護区群として2006年に自然遺産に登録されている。

中国の「国宝」ともされるジャイアントパンダだが、森林伐採や密猟の影響で野生パンダの頭数が大幅に減少したため、現在はIUCN(国際自然保護連合)のレッドリストにも記載される絶滅危惧種となっている。

この保護区には、全頭数の30%にあたる約500頭のジャイアントパンダが生息しており、登録地域の中心となる臥龍(がりゅう)保護区内には、世界で唯一のパンダの研究所である 「ジャイアントパンダ保護研究センター」が立っている。

そのほかレッサーパンダ(“小さい方”のパンダ)、ユキヒョウ、ウンピョウなどの絶滅危惧種が生息。

また植生も豊かで、5,000~6,000種の植物も見られる。

パンダ映画といえば、やはり『カンフーパンダ』が思い浮かんでしまいがちですが、他にもユニークなパンダ映画が存在する。

といってもドキュメンタリーが多いので、ここでは劇映画をご紹介いたしましょう。

まずは『パンダコパンダ』

1972年に中国から上野動物園に、ジャイアントパンダ「カンカン」「ランラン」が来園したことによりパンダブームが起きた。

同年、それに併せて公開されたのが本作。

監督は高畑勲、脚本は宮崎駿とジブリコンビ。

ミミという女の子が主人公で、一緒に暮らしていた祖母が法事で遠出したため、しばらくは1人暮らしになる。

祖母を見送った後に家に帰ると、小さいパンダのパンちゃんが現れる。

続いて彼の父親のパパンダも登場。

佇まいはトトロのようにも思えるが、表情や話し方は極めて不気味で、まるで「笑うセールスマン」のよう。

逆に子供のパンちゃんはヤンチャで愛くるしい。

一方、ミミちゃんは興奮すると逆立ちしてパンツを見せびらかす謎の癖がある。

34分の短編なのだが、あまりのシュールさに強烈な印象を見せつけられる奇妙な1本。

これは『くまのプーさん』にも匹敵するジワジワとくる笑いが詰め込まれている。

翌年公開された続編『パンダコパンダ 雨ふりサーカスの巻』では、前作の恐怖をも感じるシュールさは比較的ではあるが抑えられておりマイルドな仕上がりになっている。

それでもパパンダの破壊力は増している気がする。

極めつけは脳に依存する主題歌。

いくつもの仕掛けにより、繰り返し見たくなってしまう。

海外からはこの1本。

1995年に公開された『リトルパンダの冒険』

こちらはクリスチャン・スレイターの弟のライアン・スレイターが主演で、彼が演じる少年が夏休みに中国でジャイアントパンダの保護活動を行っている父親に会いに行くお話。

しかしそんなもんじゃ映画にはなりません。

パンダの赤ちゃんを密猟しようとする二人組とのスリリングな追いかけっこがメインとなる。

まさに“リトルパンダ・アドベンチャー”

実際に中国で撮影されているので風景も楽しめる。

一番重要なところはパンダは本物なのか。

もちろん答えはYES。

いや、激しいアクションシーンには耐えられないので、そういった場面では人形も使用されている。

赤ちゃんパンダの可愛さは本物なので、癒しを求めて鑑賞するのもおすすめです。

つまりは世にも珍しいパンダ映画なのである。

いいよね~パンダ。

参照:世界遺産検定2級公式テキスト, UNESCO

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