地球を旅しながら歴史や自然についての知識と理解を深めよう
コルディリェーラ山脈の棚田
関連映画
『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』
原題:Avengers:Infinity War
公開:2018年
監督:ジョー・ルッソ、アンソニー・ルッソ
歴史
コルディリェーラ山脈の標高1,000m~2,000mの斜面に築かれたコルディリェーラの棚田群は、総面積2万ヘクタールと世界最大規模。
棚田のあぜをつなぎ合わせると2万㎞、地球を半周するほどの長さになるといわれている。
そんな壮大な景観から「天国への階段」とも呼ばれている。
そしてまたの名を「世界の8番目の不思議」ともいわれている。
このロケーションは『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』(2018)に登場する。
ラストシーンで世界人口を半分に減らしたサノスが安住の地として選んだ土地である。
しかしながら別の惑星の設定のため階段は映らないのと、CGにより加工されているため原型は留められていない。
それでも彼が全てを終えた後に自由と安らぎを求めてやってきてしまうほど、神秘的な地ということである。
また、『アベンジャーズ/エンド・ゲーム』(2019)の冒頭では、サノスが果実を収穫してのんびりと小屋で暮らしている様子が描かれている。
この地に生きる山岳民族のイフガオ族が神への捧げ物として造ったという神話がある。
標高1,000mを越える高峰の山腹をほとんど人力だけで耕し、米を作り、スペイン、アメリカ、日本の統治時代も変わらず2,000年以上にわたって伝統と儀礼を守り続けてきた。
節を抜いた竹筒で湧き水を流す世界でも類を見ない独自の灌漑システムも2,000年前から基本的に変わっていない。
田植えは1~2月、収穫は6~7月である。
1995年に世界遺産に登録されたが、この山岳地帯の村にも近代化の波は否応なしに押し寄せ、生活の変化や後継者不足による耕作放棄などから棚田が荒廃、景観の維持管理が行き届かなくなり、2001年には危機遺産リストに登録される事態に。
そこで「棚田を守ろう」と立ち上がったのが、日本を含む国内外の支援団体。
伝統的な農法による棚田の保全、技術や知識の伝承が図られ、2012年にリストから解除されて危機を乗り越えることができた。
Wakanda Forever!!!!!