2019年12月8日(日)
韓国・済州島
~自然の宝庫で原点回帰の旅~
2日目Part4
怖いから行かない
「東洋のハワイ」と呼ばれる韓国最南端の島、済州島。
面積は約1.848㎢、人口約55万人。
15世紀に朝鮮王朝に合併されるまで独立国であったため、
朝鮮半島とは異なる独自の文化をもつ島である。
2007年「済州火山島と溶岩洞窟」として世界自然遺産に登録されている、
自然の宝庫であるこの島での今回の旅のテーマは《原点回帰》。
とにかく低予算に抑えることで、来たるべきインド1人旅に向けての練習も兼ねている。
そして文明社会と距離を置き、自然に身を任せることも目的の一つ。
滞在期間は3日間。
そこで旅の10か条を制定した。
旅の10か条
①滞在中は自然食のみ。
(※自然食の定義は自己判断)
ただし肉は禁止。
⇒初日にルール改正:そんなに気にしない事。
②“Best of The KIMUCHI”を見つけること。
③海、山、岩、洞窟、滝の5大自然を制覇すること。
⇒洞窟失敗
⇒岩クリア
⇒山クリア
④観光地以外にも行くこと。
⑤あまちゃんと一緒に写真撮影をすること。
⇒クリア
⑥カジノで大きく負ける前に軽く勝て。
⑦飲み比べマッコリコリコリのコーナー。
⇒お口に合わないため初日に打ち切り。
⑧トルハルバンベスト11を指揮せよ。
⑨スイス村で韓国とスイスの国境を探せ。
⇒クリア
⑩滞在費は9,000円以内に抑えよ。
(※食費は1日1,000円以内)
1ウォン≒0.094円
日もすっかり暮れ、時間的に行ける観光地もあと一つ。
そこで山房山から202バスで向かうは天地淵瀑布。
長さ22m、幅12m、水深20mの滝。
天と地がくっつくという伝説から名付けられたといわれている。
Google Mapを見て、瀑布の側で下車、しようとしたがやはりうまくいかない。
そのため少し歩く。
途中に“帝王蟹”と書かれたレストラン?が。
どうやらタラバガニのことらしい。
私は毛ガニ愛好家なのでスルー。
Mapではすぐ側に瀑布があることになっているが辿り着けない。
滝の音はずっと聞こえている。
そちらに向かおうとするも入り組んでいて辿り着けない。
何より暗すぎて怖い。不気味。
ここはクリスタル・レイクかい?
殺気を感じる。
歩いても歩いても着かない。
滝の音だけ楽しむ新感覚アトラクション。
もういいや、怖いから行かない。
ホテルに向かうため、バスターミナルに向かう。
秘宝館の匂いが漂う謎の韓国館。
途中セブンイレブンでT-moneyカードに5,000ウォン(≒470円)をチャージ。
バスターミナル到着。
時刻表を見ても、ホテル付近まで行くことのできる急行バス101が載っていない。
しばらく歩いて周辺にもバス停がないか探す。
あるにはあるが101バスはそこには来ない。
結局再び先ほどのターミナルに戻ってきた。
待っていてもラチが明かないので、友人はコンビニに訊きに行ったが、店員がそんなこと認知している確率は低い。
日本にいる時の我々に置き換えてみよう。
外国人にバスを訊かれても、普段乗ってない限り知らないのでスマホで調べることになる。
親切心から知らないとは言いたくないので調べて得た情報を伝えてしまう。
残念ながらそれは間違っていることも多い。
それなら、バスの運転手に訊いたほうが確実だ。
ということで友人がいない間にバスがやってきたので乗り込み、運転手に乗り場を尋ねる。
すると指さしながらあっちのロータリーだよと教えてくれた。
そうか、さっき見ていたバス案内の上に載っていた写真のところか。
ここさっきも来たなぁ。
ここがロータリーだったのか。
101バス乗り場もわかったので、セブンイレブンで軽食を探す。
外には焼き芋の広告が貼られていたので、探すもない模様。
日本からトッポを持ってきていたので、それで我慢することに。
コンビニを出て信号を待っていると、メガネの身長の高い白人の若者に英語で話しかけられた。
彼と彼より身長の低く無口な青年と、アジア系の青年の3人組だ。
白人2人はアリゾナ州に住むアメリカ人。
アジア系の子はフィリピン人。
サンギョウショウというお寺で修行をしている生徒らしい。
フィリピーノに去年マニラに行ったことを伝えると、何でマニラなんか?という顔をされた。
そんなフィリピーノは謎の暗い日本の歌を歌い始めた。
面白いことに上手い。
この歌知ってるかい?
と自信満々に訊いてくるも全く知らない。
卒業式で歌いそうな儚いバラードだ。
謎の歌を気持ちよく歌い上げると、再び話し始めた。
彼らは2年前に東京を訪れたことがあるそう。
すると突然、身長高(たか)メガネ青年が私の赤い靴を褒めてきた。
5月にハワイに行った時も、ホテルのエレベーターで偶然鉢合わせた白人の少年2人のうち1人にも同じことを言われた。
ニコニコしてこっちを見てくるから、私のこと好きなのかな?と思ったがどうやら勘違いだったようだ。
彼もアメリカ人かはわからないが、褒め上手だ。
初対面の相手を自然に褒めて心を許させようとする。
どこで買ったかまで訊いてきた。
無意識に郷ひろみかのようなJAPA~~~~N!と言うと、笑いながらOhhhhhとアメリカンなリアクション。
なんだこの小僧たち可愛いな。
そういえば高校の時に韓国語の授業で国際交流があった時には、コリアンボーイに君ハンサムだねと言われた。
彼もまた初対面。
さらに、毎年恒例の学校祭では、マレーシアの学校から1クラス分の生徒がやってきてフェアトレードという名目で名産品を販売する催し物があったのだが、その中の1人の男の子が終始私の方を見ていた。
視線は感じていた。
側にいた友達も「アイツ何かさっきから見てくんだけど」と不満を漏らしていた。
友達がその場から立ち去った瞬間だった。
私が一人になった隙にその子がやってきた。
彼は言った。
ポケットからキーホルダーを出した。
透明のガラスケースの中に砂と貝殻や珊瑚やらが入った綺麗なやつ。
これは一種の告白ではないか。
初対面の相手にいきなり贈り物だと?
なんたるプレイボーイ。
一目惚れするほど私に魅力があったのかと調子に乗っておこう。
とりあえず「ありがとう」と返答。
彼とはこれっきり、これっきり、もう、これっきりですよ~~~~♪
それを見ていた私の友人たちは「女だと勘違いされたんじゃない?」と一言。
たしかに私はどちらにもなれそうなハイブリット人間。
しかし憧れの男はわんさかいるが、私はガールが大好きなのだ。
こんなにインターナショナルボーイズに受けがいいなら、いっちょ調子に乗って抱かれてみようか、いや、抱きしめてTonight♪
ハっとして~~~♪
謎の昭和ヒットメドレーが続いてしまいましたすみません。
つまり、日本人はもっと褒めたらいいんですよ。
髪型変えたら、誰しも気付かれた方が嬉しいじゃないですか。
自然に褒めるのがいいんですよね。
さりげなさが。
あっ!
ギンギラギンにさりげなく~~~アガッチュベイベー♪
長身高メガネ青年とシャイボーイとフィリピーノの3人組と握手をして別れを告げる。
こちらの101バス待ち。
バス停に貼ってあった、君の名前を知るための日本語講座。
20時00分
101バス乗車。
停止ボタンがいかにも押したら何か起こるやつ。
ここからはホテル付近までひたすら乗っているだけ。
明日は朝から世界遺産の城山日出峰(ソンサンイルチュルボン)で朝日を見るので、ホテルはその近くで取っている。
それでも終点なのかはわからないので、時たまGoogle Mapで現在地を確認する。
相変わらずボコボコの道を猛スピードで走るマッドマックスタイムスタート。
20時06分
ここであることに気付く。
携帯のメモ帳に事前にまとめていた観光情報を眺めていると、あれだけ探していた龍の頭の形をした岩は、ヨンモリ海岸にはなかったのだ。
ヨンモリ海岸は、あくまで龍の頭が海に入るような形から漢字で龍頭海岸と表記するのだ。
その情報を勝手に、龍の形をした岩があると勘違いしていたのだ。
さらに龍の頭の形をした岩は実際にあって、空港近くにあるらしい。
明日探してから帰国しよう。
車内で気付いたややこしい龍にまつわる伝説であった。
マッドマックスタイムが続いていても、不思議なことに疲労が勝り、睡魔へと私を誘う。
珍しく友人に起こされ、もうそろそろ?と訊かれた。
そろそろであった。
どころか車内には我々二人しかいなかった。
起きて束の間、マップを見ると降りた方がよさそうなところまで辿り着いていた。
20時50分
バスが止まったのでそこで降りる。
というよりどうやらここが終点らしい。
これ以降はマップを見ながらホテルまで歩く。
真っ暗で人もいなく、店も少ない。
途中にあった1軒のファミレスに入ってみる。
ほどよく人がいる。
メニューを見る。
美味しそう。
しかし
ここじゃない!
我々は店内から離れる決意をした。
人生で初の入った店で何も頼まずにやっぱり出る行為。
申し訳ないが、お金がないんです。
低予算番組なんです。
隣のスーパーで夜食を購入。
安い!
辛ラーメン 1,330ウォン(≒125円)
キムチ 1,800ウォン(≒169円⇒1人85円)
水 500ウォン(≒47円)
チョコエッグ 1,000ウォン(≒94円)
計)351円
ホテルに向かう。
途中にモヤモヤUFOキャッチャー。
絶対アームが弱いやつ~。
!?
突然現れた豪勢なホテル。
まさかここですか!?
テンションが上がる友人。
予約含め計画は全て私が立てている。
ホテル名を確認すると、ここ!
Cordelia S Hotel
1部屋ツインルーム 26,805ウォン(≒2,520円)
1人 1,260円
格安ホテルとは思えない賑やかなフロント。
1泊目のカーペンターズのメンバーと違って、スタッフはスーツを着ており、対応してくれた若者は丁寧な接客であった。
どこかカーペンターズのおじさんを恋しくも思う。
部屋は快適だが、1泊目同様エアコンの使い方が分からない。
ネットで調べると、やはり韓国あるあるでたくさんヒット。
大体の操作は分かったが、それでも冷房しか出ない。
結局暖房は扱えずに停止。着込んで寝ましょう。
外の眺めを見ると、真っ暗の中、赤い十字架が闇を照らしていた。
そうか、あれはここに来るときに見かけた『レッド・クロス・チャーチ』と書かれた教会だ。
正直不気味である。
テレビで唯一のイングリッシュチャンネルであるナショナルジオグラフィックを見ていると、
偶然にも12月1日にHuluで鑑賞した『フリーソロ』が放送されていた。
謎の運命を感ずる。
お湯も各階に設置されているので安心。
しかしどうも湯気が出ていない。
ぬるま湯であった。
ぬるま湯堅めの辛ラーメンもうまいじゃないか。
キムチは残念ながら味気がなく、深みもなく美味しくはなかった。
やはり手作りキムチに限る。
明日のキムチで“
Best of the KIMUCHI”が決まる。
続いてチョコエッグ。
100円で買えるなんて激安。
しかもスターウォーズ。
スターウォーズと書かれていればなんでも買う。
日本でも一昔前に売られていて集めていたけれど、チョコと一緒に誤って中に入っているおもちゃも飲み込んでしまう危険性が問題視されて製造中止になっちゃったんだよね。
なのでこちらはおもちゃとチョコは分離されており、かつチョコはエッグ状ではなくスプーンですくって食べるタイプのやつ。
中身は左上のエリート・プレトリアン・ガード。
珍しくて意外とお気に入り。
でも欲しいのは、ポーグがちょこんと肩に乗っかったチューイ。
『最後のジェダイ』でレイ&カイロ・レンと戦っていたスノーク爺ちゃんに仕える奴らですね。
食事を終え、1Fにあったゲーセンに遊びに行く。
う~む。
テレタビーズ?
やはりアーケードゲームは日本製ですね。
タイムクライシスよくやったなぁ。
ここで本気のホッケー対決開幕。
1プレイ1,000ウォン(≒94円)
思いっきり打つのは禁止というルールを自ら設けるも、その直後に思いっきりぶっ飛ばし場外へ。
その後3度ほど場外が続き、1-6で敗北。
財布を忘れたため、500ウォンを友人に借りた。
後ほど返しました。
あらやだ4D。
ゲームセンターの外にあった看板。
先ほどの4Dかなり推しのやつらしい。
部屋に戻り就寝。
はっきりとレッドクロスが見えるではないか。
我々を監視してるかのように。
この旅も明日で終わる。
明日はどんなバスに翻弄されるのだろうか。
2日目出納
シーチキンおにぎり 1,000ウォン(≒94円)
T-moneyチャージ2回目 5,000ウォン(≒470円)
辛ラーメン 1,330ウォン(≒125円)
キムチ 900ウォン(≒85円)
水 500ウォン(≒47円)
チョコエッグ 1,000ウォン(≒94円)
ホッケープレイ代 500ウォン(≒47円)
ヨンモリ海岸入場料 2,000ウォン(≒188円)
山房山入場料 1,000ウォン(≒94円)
合計) 10,230ウォン(≒962円)
1日目23,800ウォン(2,237円)+2日目13,230ウォン(≒1,244円)
=37,030ウォン(≒3,481円)
次回予告:世界遺産から朝日を見よう。
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