『ラースとその彼女』(2007)~人形に恋した青年から学ぶ人間の成長過程~

映画を見れば誰かと共有して話したくなる。
しかし話す人がいない。
そんな映画愛好家は世界中に山ほどいることだろう。
私もその一人。
そこで私は独自の感想をネタバレ含んでただただ長々と述べる自己満駄話映画コーナーを創設した。
お役に立つ情報は一切なし!
しかし最後まで読めばきっとその映画を見たくなることでしょう。
さぁ集まれ映画好きよ!

今宵の映画は…
NJ
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変人のままでいいじゃないの

ラースとその彼女

原題
Lars and the Real Girl
公開
2007年
製作国
アメリカ
カナダ
監督
クレイグ・ガレスピー
『フライトナイト/恐怖の夜(2011)』
『アイ、トーニャ 史上最大のスキャンダル (2017)』
出演
ライアン・ゴズリング
『ラ・ラ・ランド(2016)』
『ブレードランナー2049(2017)』
エミリー・モーティマー
『ピンクパンサー(2006)』
ポール・シュナイダー
『ジェシー・ジェームズの暗殺(2007)』
脚本
ナンシー・オリバー
編集
タチアナ・S・リーゲル
『アイ、トーニャ 史上最大のスキャンダル(2017)』
『プールサイド・デイズ(2017)』
音楽
デヴィッド・トーン
撮影
アダム・キンメル
『カポーティ(2005)』

一言あらすじ

人形と恋した青年の恋愛模様を描く。
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さらっと登場人物紹介

ラース

(演:ライアン・ゴズリング)

26歳。

かなりのシャイボーイ。

兄夫婦の家の裏にあるガレージに一人で住んでいる。

ガス

(演:ポール・シュナイダー)

ラースの兄。

弟思い。

カリン

(演:エミリー・モーティマー)

ガスの妻。

ラース思い。

ほのぼの感想&解説

“こんちは、彼女できました”

シャイで女性と関われないラースが兄の家に連れてきて紹介したのは、

なんと人形

ある時、仕事仲間が好みのタイプの人形を発注できるアダルトサイトを見ていた。

それをしれっと見ていた彼は後々自分のお気に入りの女性人形を発注。

彼が発注したのは、元宣教師でブラジルとデンマークのハーフである女性ビアンカ

冗談ではなく真面目なトーンで紹介を続けるラースに対して取り乱す兄貴。

「弟がイカれちまった!」

と台所で妻に助けを求める兄貴。

ラースが“ピンクルーム”と呼ぶ、兄夫婦の家の部屋でビアンカと共に暮らすことに。

病院に連れて行く。

ラースを精神科医ではなく、ビアンカを外科医に。

女医もしっかりと診断のフリをする。

兄夫婦もラースに協力してあげる。

ビアンカをお風呂に入れる。

人形を。

なぜ周りの人がここまでラースに合わせるかというと、

彼の人柄のおかげだ。

優しくて思いやりのあるラースを変人扱いしない町の人々。

もし精神病院にいれたり、

ビアンカを捨てたりしたら、

ラースが変な気を起こして自殺するのではいないかという心配な点もあるのだろう。

普段おとなしい人ほどサイコパスだ。

最終的にどうなるかというと、

ビアンカは意識不明の昏睡状態になり、そのまま帰らぬ人に。

もちろん人形なので、この展開を選んだのは全てラース。

ということでラースは人形遊びをやめ、自分自身の人生を切り開くのであった。

彼が現実に向き合えるようになった明確な理由は明かされない。

しかし推測するに、彼はビアンカでコミュニケーションの練習をしていたのだろう。

その方法が、人形を使うという独特なもであっただけだ。

いや大人がそれを公の場でするから違和感があるだけだ。

子供がおままごどだったり、人形遊びやブロック遊びなどするのは当然のことだ。

きっとラースは幼少期にうまく人間関係を築けなかった人なのだろう。

それを26歳になって、誰の協力もなしに独自の方法で、

一から訓練しようと決め実行したラースのメンタルは強靭だ。

人形とでしかコミュニケーションをとれない人のままでいても映画的には面白い。

しかしラースの場合は、“もう大丈夫だ”と区切りを自分でつけることができた。

彼は自分を抑制できる人間なのだ。

そこらの“まとも”だと思われている奴らより冷静で“まとも”なのだ。

職場のラースのことを気にかける女性に心を開くまでになった。

人形に本気で(セクシャルに)恋した時点で、この世の中では頭のおかしい奴だと認定されるのかもしれない。

しかし周りが思いやりを持って、

彼とビアンカのことを受け入れ接したことも彼の成長に繋がったはずだ。

時間をかけずして主観だけで人を否定してしまうことは、

人間関係を築く上ですごく損をしているのかもしれない。

ただこの世にはクソ野郎がたくさんいるので、

長く付き合う人は選ばなくてはならない。

私の好きな言葉がある。

“Stay Weird. Stay different.”

2015年第87回アカデミー賞で、

『イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密』

の脚本を担当したグレアム・ムーア氏(当時34歳)がアカデミー脚色賞を受賞した際のスピーチ。

「16歳の時、私は自殺を図りました。しかし、そんな私が今ここに立っています。私はこの場を、自分の居場所がないと感じている子供たちのために捧げたい。あなたには居場所があります。どうかそのまま、変わったままで、他の人と違うままでいてください。そしていつかあなたがこの場所に立った時に、同じメッセージを伝えてあげてください」

(引用:HUFFPOST)

授賞式後のインタビューではこう述べている。

「今夜、母は私の隣に座っていました。アカデミー賞の受賞を目にすることは、母にとっても意味深いものだったと思います。支えてくれる友人や家族が周りにいることにとても感謝しています。誰もがこのような幸運に恵まれているわけではありませんから」

うつ病に苦しんでいたというムーア氏。

言及はされていないが、おそらくイジメを受けていたのだろう。

このスピーチのあと、会場ではスタンディングオベーションが起きた。

思わず泣きそうになるくらいにこの言葉が私にも響いた。

いや世界中の心に響いたはずだ。

私はいじめられた経験もないし、LGBTの立場でもないのだが、感銘を受けた。

それは自分自身、変人だからである。

変わっているのはものすごくわかっている。

幼少期からかなり変わっているし、今もおかしい。

ただ、そとみはよくしているところが、

うまいことやっているなと自分を褒めたい。

順応能力はあるようだ。

だが心の中はいつも変態だ。

それがばれないよう今日も自分を装う。

異常なほどに人見知りだったから本作のラースのこともよくわかる。

ただ様々な経験や学びを通じて成長していった。

それは自分で人生を選択してきたからできたことである。

しかし規制されている家庭だってあるに違いない。

だからこそ選択を自由にさせてくれた両親に感謝している。

その選択で失敗も成功もしてきたが、

自分で選んだものだから後悔はない。

友人にだって感謝している。

やはり仲良くする友人は選んだ方がいい。

自分の人生に影響を及ぼす人、そうでない人。

生意気だが人生に迷う暇はないのだから、

目の前にある選択肢を選ぶべきだ。

うん、生意気であっていい。

でも今でもポンコツな自分が情けない。

まぁこれからですよ。

“やるかやらないか、やってみるはない”

明日自慢できるトリビア

ライアン・ゴズリングを役に入り込ませるよう、ビアンカ人形は人間として現場で扱われた。
つまり、彼女は衣装部屋で着替え、出番がない時は姿を見せず、
出番がある時にしか現場に来なかった。

一言教訓

成長できるかは自分の選択次第。
参照: IMDb

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