『フレンチアルプスで起きたこと』(2014)~嘘は崩壊を招く~

サスペンス
出典:Pixabay
映画を見れば誰かと共有して話したくなる。
しかし話す人がいない。
そんな映画愛好家は世界中に山ほどいることだろう。
私もその一人。
そこで私は独自の感想をネタバレ含んでただただ長々と述べる自己満駄話映画コーナーを創設した。
お役に立つ情報は一切なし!
しかし最後まで読めばきっとその映画を見たくなることでしょう。
さぁ集まれ映画好きよ!
世界中が映画を好きになぁれ~♪
今宵の映画は…
NJ
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責任ある言動を心掛けましょう

出典:IMDb『Force Majeure』(2014)

フレンチアルプスで起きたこと
原題
Force Majeure
公開
2014年
製作国
スウェーデン、デンマーク
フランス、ノルウェー
監督
リューベン・オストルンド
『ザ・スクエア 思いやりの聖域(2017)』
出演
ヨハネス・バー・クンケ
リーサ・ローヴェン・コングスリ
脚本
リューベン・オストルンド
一言あらすじ
雪崩に巻き込まれた際に家族を置いて逃げた父が原因で家庭崩壊していくお話。
登場人物紹介

トマス

ビジネスマン。リッチ。スウェーデン人。

エバ

トマスの妻。ノルウェー人。

ベラ

娘。

ハリー

息子。

ほのぼの感想&解説

スウェーデンからフレンチアルプスにバケーションに来た4人家族。

印象的な歯を磨くシーン、3回出てきます。

最初は4人ですが、
事件後は妻と2人

最後は父1人になります。

雪山では事故を防ぐため、大きな雪崩を起こさないように

爆音を立て山を振動させて、人為的かつ定期的に小さな雪崩を起こします。

そして今回もそんな感じだと言い、余裕な様子で動画を撮る父親。
しかし!
雪崩の様子がおかしいぞ!
レストランにまで突っ込んでくるではないか!
結果からいうと雪崩はレストランデッキの下のところにぶつかり、
レストランはその衝撃で舞った雪で覆われるのみに終わった。
問題はその雪崩が突っ込んでくる瞬間だ。
彼は逃げた。
パパ!パパ!と恐怖から叫ぶ息子
無視してスキー履で走り逃げるダディー
家族は置いていくが、机に置いた携帯は持っていく!(笑)
逃げる人々の群れに押され、その場にとどまることしかできない息子を守る
雪の舞で真っ白になる画面。
雪が消えていく頃に何事もなかったかのようにしれーっと戻ってくるダディー(笑)
そして食事を続けるが会話がなく気まずい空気。
ここも面白いのだが、その前も爆笑。
慌てて逃げるダディーが画面のこっちに向かってきて、画面から見切れる瞬間が面白すぎるんです。必死さが伝わってくる。
レストランのシーンを固定したカメラで1カットでみせるところが凄く良い。
この映画の肝となるこのシーン。 
何故逃げたのかがこの先複雑な問題となる。

家族を置いて逃げられたショックを隠せない

友人の前で全てを打ち明ける。

ダディー『私は逃げていない!君の記憶違いだ!』

嘘をついたことに怒りが収まらない

エバだったら証拠をみせるわ!』
と夫の携帯を持ってきてあの時の動画を見せる。
一部始終をみたヒゲモジャの友人
『こーゆー時は本能的行動をしてしまうんだよ。罪の意識はないんだ。何も考えず危険回避をしたんだよ彼は。』
ヒゲモジャ男ダディーをかばう。
後ほど彼らの部屋を後にしたヒゲモジャの愛人
『あなただって逃げるでしょ?』
とトマスの場外でも論争に(笑)
ヒゲモジャ男は逃げないと言い切る。
逃げる逃げない問題はその瞬間にならないとわからない。
だからここで逃げないと言い切る人の方が信用できないので、
ここはわからないと言うべきだろう(笑)

あれ以来、不穏な空気になる家族。

逃げていないと記憶を書き換え、現実逃避でパーティーにいっちゃうダディー(笑)

嫌な記憶って、誰しも時間の経過とともに自然に都合よく変わっていくもの。
同級生と久々に会い、思い出話をしてても同じ体験なのに自分の記憶と違うことはよくある。
どっちが正しいかすら今となってはわからない。
証拠がないから。
とりあえず再びみんなでスキー。
しかし吹雪の中、の行方がわからなくなる。
息子『ここで待ってろ!』と言い、
子供を吹雪の中置き去り、を探しにいく(笑)
これは危険すぎだろ!
一緒に連れてかないと!(笑)
必ず誰か置いてく(笑)
そして無事にを見つけお姫様抱っこで吹雪の中から登場(笑)
“あの時の過ちはこれでチャラだ”
と言わんばかりのドヤ顔で子供の元へ(笑)
しかしこれも雪崩事件をなかったことにはできなかったのである。
最終的に自分の非を認め、
『はいはい!逃げましたよ!』
泣き叫ぶ赤ちゃんのようなダディー。
夜な夜な泣き叫ぶダディーを心配し、
起きてくる子供達。
父親がおかしくなったと思い抱きつく子供達。
シーンは翌日の帰りのバスへと切り替わる。
運転手の運転が下手すぎて危険を感じる乗客たち。
怒鳴り散らす
『今すぐドアを開けて降ろして!』
家族を置いて一目散に降りる
おいおい!今まで言ってきたことはなんだ!(笑)
と思いますが。。。
人はこういう状況で変わるもの。
反射的なんだよ。
危険を回避すること以外に何も考えていない。
だから誰も責められない。
その状況にならないとどう行動するかなんぞわからない。
自然災害の時に人を助けるのも勇気がいるし、勿論立派なこと。
しかし逃げることだって勇気がいるし、生きるが為。
父親だってあんな行動するつもりはなかっただろう。
恐怖から逃げることは責められない。
悪いことをしたら自覚して謝り反省して次からの行動で示せばいい。
そうでなければ取り返しがつかなくなるよ。
これがこの映画で言いたいところの一つ。
ちなみにこういった危険な状況下で逃げるのは圧倒的に男性が多いということが統計で出ているそうです。
でもそれが悪いこととは一概に言えない。
何度も言うけど助かろうとしているだけだから。
映画の内容に戻し…。
これはいいところをみせるチャンス!
ヒゲモジャ仕切り出す。
『みなさん慌てないで!危ないから押さないで!子供と女性を先に!』

不祥事の一部始終は映像に残るのです。

そんな動画もYouTubeにあげれば100万回再生は軽い。
今回の雪崩事件の動画は1,000万回かもしれない。
今は誰もがスマホをもち簡単に動画を撮れる時代。
皆様も気をつけましょう。
そしてなによりもこのバス事件は元ネタがあり、
実際にYouTubeでみることができる。
タイトルは
『Idiot Spanish bussdriver almost kills students』
日本語に訳すと“バカなスペイン人バス運転手が生徒達を殺しかける”
ちなみに再生回数は334万回

息子は信頼度を取り戻した父とともに。

娘は勇敢なヒゲモジャともに。

そして…立場が覆り誰にも頼られない母
その構図がわかるラストシーンが好き。
トリビア
原題はフランス語で『不可抗力』という意味。
一言教訓
逃げるか逃げないかより言い訳しない人生であれ。
参照: IMDb

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